VOL3のコラムを担当させていただきます、広島県の㈱倉橋匠栄堂 倉橋です。
全国襖工業会では倉田新会長のもと幹事の職を仰せつかっております。関東エリアを中心とした本会においては西方よりの数少ない参加企業の1社ではありますが、中・四国地方の情報の発信源としてお役に立てるよう努力してまいります。
さて、去る10月18日(金)。
大阪は八尾市に事業所を構えておられます、谷元フスマ工飾㈱様の工場見学会に参加させていただきました。本会の行事としても久しぶりの関西エリアでの開催であろうと思います。
2階建ての工場は、フロアごとに商品の特徴を活かしたラインが組まれており、それぞれの工程において工夫された作業台と整然と行き届いた清潔な作業場が印象的でした。中でも、2階を担当される”和襖”に携わる熟練された職方の動きには、ついつい見入ってしまいました。当社で主軸としている襖の仕様は和襖Ⅱ型でありますので、2階部分での作業風景は馴染み易さと共に、細かい工夫による作業効率UPは勉強になることの多い見学となりました。
中でも一番興味深かったのは、「華引手」に代表される印刷技術を使った新商品の数々でした。一つ一つのデザインに新しい「和」の息吹を感じさせるセンスの良さは、当社のこれからの取り組みへの大きなヒントを与えてくれるものでもありました。 こうした”きっかけ”から繋がる同業者間あるいは関係業者間の横の結びつきは今後の襖業界のあり方を考える中に於いて、必要な要素であると考えます。その意味でも今回の見学会への参加は意義深いものでありました。
いずれに致しましても、工場内の雰囲気や従業員様の表情から谷元社長の誠実かつ温かいお人柄を察することが出来ました。同世代の一人として見習うことの多い一日となりました。
このような機会を与えてくださった倉田会長をはじめとする本会の多くのメンバーに心より感謝申し上げます。
平成25年10月
(株)倉橋匠栄堂
代表取締役 倉橋 英治