レポート

Vol.13 第8回工場見学会 ハリマ産業(株)様

今回レポートを担当致しますハリマ産業㈱の代表の大久保です。

全国襖工業会・第八回工場見学は、広島県広島市にある(株)歴清社様を訪問いたしまた。

HPのトップには『日本人の美意識が生み出した箔文化を現代にいかす』とあります。
我々の襖業界と立ち位置は同じです。しかし、実際に訪れ製造現場を見学してみると、大きく我々とはかけ離れていることに気づきました。

第8回 工場見学会

海外への販路を見いだしている点などが違いとして先ず気が付きますが、最大の違いは生み出す製品を高く買ってもらえるように工夫し磨きをかけている点です。 そのことが会社に利益を生み、働く人たちにも還元されていることが製造現場を見て感じました。

社長様のご説明によりますと、激動の幕末、明治維新を商いのかたちを変えてのりきり、福井・京都の箔に対抗していくために技術革新に取り組み、より扱い易い製品を市場にだし、今日では世界中から注文がくる会社として成長しているということでした。

第8回 工場見学会

振り返って急激に襖の生産本数が落ち込むなか、まさに我々の襖業界がお手本にすべきと実感いたしました。 現在、襖は生活に無くても困らないものになってしまいました。

襖は一部の余裕のある人にしか使われないものとなったいま、襖に高い価値を感じてもらわないと将来はありません。

安売り襖は、自社を破滅へすすめ、最終的には業界全体をも巻き込む事態になるでしょう。 業界各社は、襖の価値を高める努力をし、適正な利益を得、襖文化が将来にわたってもこの日本に残るように努力しなければなりません。残った襖の市場は考えているほどではありません。来年は今年よりもっと襖はなくなります。(株)歴清社様への訪問は、我々の襖業界に良い道標を示してくれたことになったと思います。

最後に会員の皆様、襖の価値を上げて行く努力をして行きましょう。
企画段取りをしていただいた太田社長様また同時に企画をすすめていただいた関西襖内装協同組合青年部の皆様に感謝いたします。
また来年も素晴らしい企画をよろしくお願いいたします。

第8回 工場見学会

平成30年11月
ハリマ産業(株)
代表 大久保 謙一

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